京都府亀岡市の保津川(桂川)で昨年3月、29人が乗った川下り船が転覆して船頭2人が死亡した事故で、運輸安全委員会は26日、船頭が水面上で 舵かじ を空振りして川に転落し、 操舵そうだ 不能になったことが原因とする調査報告書を公表した。
事故は昨年3月28日午前11時頃に発生。船頭4人と乗客25人が乗った遊覧船が岩場に乗り上げて転覆し、当時40歳と51歳の船頭2人が溺死し、乗客19人が負傷した。
報告書は、船尾にいた船頭(38)が舵を空振りして落水し、舵の持ち手部分が水につかって船が制御不能になったと指摘。事故の前に舵を船体に固定する部材を変えたことも空振りに影響した可能性があるとした。船頭の足場には落水防止用の設備がなかったほか、死亡した船頭の1人は救命胴衣を着用していなかった。